箱の金型設計 第3回はコチラ
設計前の5項目の確認事項の3つ目です。
3a.抜き勾配が欲しい
金型から製品をスムーズに取り出すために、
製品に抜き勾配を設定します。
(抜き勾配について参照記事/ヌキ 抜き勾配(ぬきこうばい))
現行の製品はこのような断面になっています。
縦壁は90°、すなわち抜き勾配はありません。
この状態ですと、製品を取り出す際に
金型と製品がこすれてしまい。
製品や金型に悪影響を及ぼしてしまいます。
それを解消するために次のように抜き勾配を設定します。
90°だった壁に勾配がついているのが解るでしょうか?
このように勾配を設定することで、
製品の金型からの離形性をよくし
金型や製品の破損を防ぎ、
良品を成型することが可能となります。
成型数や製品形状、樹脂の種類等によって、
勾配を付けない場合もあります。
また、金型製作上必要とはいえ
製品形状をいじることになりますから、
客先との入念な打ち合わせが必要となります。
ちなみに、今回は抜き勾配を3°つけました。
つづく
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